エンジニア未経験から米国大学院コンピューターサイエンス留学

コンピュータサイエンス全般に関して未経験な私が、米国大学院(南カリフォルニア大)CS修士課程に入学し、苦闘する様子をお届けします。

【CES見学感想】一番得をしているのはラスベガスの街

 

今回は、今年1月にLas Vegasで行われたCESに、こちらの大学院生として参加してきたので、そのことについて感想をまとめてみます。

 

そもそもCESとは??

CESにて(筆者撮影)

 

CESとは、Consumer Technology Associationという団体が、毎年1月にラスベガスで行っている、展示会のことです。Consumer Technologyなので、要するに家電製品全般に関する展示会です。一般消費者向けのものではなく、業界関係者向けの展示会となっています。詳しくは、Wikipediaを参照ください。

 

ja.wikipedia.org

 

参加するためには、事前登録が必要であり、業界関係者であることを示すか、大学関係者は、大学のIDをuploadすると、承認されます。私は、こちらの大学院生として登録したところ、最終日のみという条件付きですが、無料で入場できました。(展示は、1/5〜8までの4日間開催)

 

会場内で身につけるバッジ

 

通常の業界関係者として入場するためには、100ドル〜300ドルほど支払う必要があります。聞いた話だと、開催数ヶ月前の段階で事前登録すると、参加費は100ドルほどで済むようですが、直前に登録すると300ドルまで値上がりするようです。ご興味ある方は、早めにチェックした方が良いと思います!

 

会場の様子

 

私は、最終日のみの参加でしたので、全体的な印象としては、あまり熱気がなく、展示側も若干疲れている印象を持ちました(笑)

会場内の様子

 

自動車関連の展示も多くありました

 

CESは、ラスベガス内の複数の地点で展示されているので、そもそも1日で回りきれないボリュームでした。従って、私の下記の感想は、あくまで私が見た範囲での主観です。

 

感想①参加者層に偏り(アジア人の男性が多い)

 

まず、私が感じたのは、ラスベガスの街を歩いている人たちと比べて、異様にアジア人の中年男性が多いと感じたことです。

 

でも考えてみれば、当然なのかもしれません。今や家電業界のメインプレーヤーは、その多くがアジアにあります。例えば、韓国や台湾の大手企業、日本で言えばSonyなどです。これらアジアにある家電系大企業は、男性社員が比較的多く在籍する重厚長大企業です。従って、CESのような展示会となると、そのような大企業から中間管理職の男性が多く結集するということなのだと思います。

 

 

私がパッとみた範囲の印象ですが、彼らの多くは、展示ブースでも会社の仲間と母国語で雑談をしており、それほど商談に熱を入れているようには見えませんでした。つまり、彼らの本当の目的は、会社経費でラスベガスを楽しむことなのだと思いました(笑)

 

そりゃラスベガスまで来たら仕事する気にならんわな(筆者撮影)

 

私が、とあるアジア系企業のブースで、商品について質問したところ、その中年男性社員は、開口一番「Sorry, I cannot speak English」と質問をシャットアウトして、無言でチラシを渡してきました。思わず笑ってしまいました。

 

 

感想②VIPを取り巻く黒のスーツ集団はアジア共通?

私が会場を歩いていると、ある日本企業ブース周辺で、異様な黒いスーツ集団を見つけました。よく見ると、その中心に西村経済産業大臣がいらっしゃいました。周辺の取り巻きは、20人近くはおり、そのほとんどは黒いスーツを着て、無駄にピリピリしていました。開放的なラスベガスの街とのコントラストが異様で、笑ってしましました。

 

 

私は、「ラスベガスの街で、なんと日本的な儀式をやっているのだろう。相変わらずだなぁ」と思って見ていました。

 

 

すると、10分後くらいに、また黒いスーツ集団を見つけました。あれ?また日本のV I Pかな?

 

 

よく見ると、韓国系企業のオーナーらしき人が視察をしており、その周囲を黒いスーツ集団が取り囲んでいるところでした。

 

 

いやはや、V I Pを取り巻く黒いスーツ集団は、アジア共通の文化なのだろうか。多かれ少なかれ、アジアの企業文化は、似たり寄ったりなんだなぁと、思ったのでした。

 

感想まとめ:一番の勝者はラスベガスの街である!

以上、ブース見学よりも人間観察に時間を費やした私のCESでしたが、全体的には、コンセプト展示が多く、あまり具体的な商談を趣向しているものではないという印象でした。

 

 

企業サイドからすれば、CES自体に効果があるかはわからないものの、「この商品はCESにも展示されたんですよ」という宣伝文句にはなります。現実的には、実績作りの側面も強いのだろうなと感じました。

 

もし仮に、そうだとするならば、このCESによって一番得をしているのは、ラスベガスの街ということになります。アジアの大企業が、高い経費を払って展示をし、夜はラスベガスの街に、会社員達が金を落とすわけです。これぞ展示会ビジネス!さすがラスベガスですね。

 

 

ということで、今回は、CESに初めて参加した感想をまとめました。ちょっと視点が偏った感想になっちゃいましたね。。

 

それでは!