エンジニア未経験から米国大学院コンピューターサイエンス留学

コンピュータサイエンス全般に関して未経験な私が、米国大学院(南カリフォルニア大)CS修士課程に入学し、苦闘する様子をお届けします。

【海外留学】TOEFL対策など(特に社会人向け)

今回は、海外留学するにあたり必要な準備を紹介します。

 

Computer science云々は別として、そもそも海外留学に必要な一般的な準備は、TOEFL/GRE or GMATなどのテスト、レジュメ&エッセイ(志願動機書のようなもの)、推薦状の準備、志望校選定です。

(※志望校選定については、長くなるので別のエントリーで紹介します)

 

 

TOEFL対策

 

TOEFLの試験性質:時間との闘い>

帰国子女を除く、多くの日本人志願者にとって、最も苦戦するのがTOEFL対策です。特に私のように昼間、社会人として働きながら準備する人にとっては、いかに勉強時間を確保するかが重要となります。

 

私は、平日は毎日2〜3時間、休日は7〜8時間程度は英語学習に時間を割きました。そして、これを約1年半くらい続けました。個人的な印象ですが、TOEFLは総合的な英語力を測る試験ではなく、どれだけTOEFLに慣れたかを測る試験です。従って、とにかくTOEFL用に体を慣らす必要があり、結果的に多くの時間を必要とするのだと思います。

 

また、TOEFLは、Reading、Listening、Speaking、Writingの4つのパートに分かれ、トータル約4時間という試験です。パート毎に制限時間があり、時間内に大量の問題や文章を処理することが求められます。長い時間に渡って、集中力を保つという英語的なメンタル&フィジカルも必要です。日頃の練習だけでなく、試験においても時間との闘いと言えます。

 

<私のスコア変遷例と総論>

参考までに私の留学準備全般のスケジュールとTOEFLスコア変遷を掲載しておきます。

 

2017.4  TOEFL初受験 ( 60点 R14 L15 S14 W18 )

2017.5  Andy勉強会参加

2017.12 TOEFL (79点 R23 L18 S18 W20)

2018.4  TOEFL  (88点 R24 L22 S20 W22) この頃からMicheal先生の添削受講開始

2018.7  TOEFL (94点 R25 L23 S22 W24 )

2018.8  TOEFL (93点 R26 L25 S19 W23 ) 一旦TOEFL諦め、GRE/Essay準備開始

2018.9  GRE 初受験( V 141  Q158  W3.0 )

2018.9  江戸義塾でカウンセリング、ざっくりResume & Essay概要作成

    同時並行で推薦状依頼

2018.10.7 GRE ( V138 Q155 W3.0 )

2018.10 GRETOEFL最後のあがき

       並行して出願プログラム調査と志願研究室への直アポ活動

2018.10 TOEFL (85点 R25 L19 S20 W21 ) →伸び悩み凹む。。。

2018.11 TOEFL (100点 R28 L29 S19 W24 ) →出願スコア

2018.11 GRE (V145  Q 159  W3.0 )

2018.12 GRE (V141 Q 163 W3.5 )

2018.12 各校出願手続き〜

 

 

TOEFL勉強開始前の私は、TOEIC最高点が800の純ジャパです。大学卒業時はTOEIC600程度でしたが、その後、しばらく働きながら夜間の早稲田大学ビジネススクールに通ったことがきっかけで英語を勉強するようになりました。(余談ですが、早稲田大学ビジネススクールに通ったことは、プライベート&キャリアの観点で非常に有益だと感じたので、後日別エントリーにてご紹介します)

仕事は国内事業なので、英語を使う習慣はありませんでした。海外旅行も2〜3回しか行ったことがありません。

 

そのような純ジャパのTOEFL対策総論として、結論から言うと、まずはTOEFLでスコア60〜70程度を取れるまで、「TOEFLテスト英単語3800」とWeb TOEFLの受講をし、60〜70のスコアを取れたら、すぐにAndy勉強会に参加して、その後ひたすら勉強する。これが私&周囲の留学準備の方が実践している対策です。時間のない社会人の方は、まずは上記方針で進められると良いと思います。以下はその詳細です。

 

<スコア60までの対策>

推奨教材:英単語3800(旺文社)

海外留学準備の際、参考書籍全般に言えることですが、そもそも日本語書籍が少ないです。おそらく、日本から海外留学する人は限られた人数なので、出版社側も採算が取れないからだと思います。従って、基本的には英語書籍か、中国版のオンライン教材を使うことが多いです。

 

しかし、そんなTOEFL参考書の中でも、唯一、英単語3800は評価の高い日本語参考書です。私が知る限り、ほとんどの留学志望者はこの本を購入しています。本の構成は、語彙の難易度に応じてRANK1-4まで分かれています。まずは、Rank3までを確実に暗記してください。これでスコア100前後の語彙力が培われると言われています。Rank4は、余裕があったらざっと読み込む程度で良いと思います。

 

おすすめ教材:Web TOEFL(現在はトフレと言うようです)

www.tofure.com

必須というわけではありませんが、リーディングやリスニングに苦手意識がある方は、やってみても良いと思います。私は、スコアが80〜90くらいで伸び悩んでいた時に、このWeb TOEFLのリスニングとリーディングを履修して、ブレークスルーした感じがあります。内容は初心者向けですが、基本的な読み方や英語の聞き方を丁寧に教えてくれます。またTOEFL試験のクセも教えてくれるので、勉強の初期段階で取り組むと効果的だと思います。私がもし、もう一度TOEFL対策をするならば、Web TOEFLを早い段階で消化することを選びます。

  

<スコア60〜70になったら:Andy勉強会>

社会人で留学準備する人たちの界隈では、非常に有名なAndy勉強会です。

andymina.blog136.fc2.com

私も早々に、この勉強会へ足を運び、大量の教材と練習方法を教えてもらい、TOEFL100をマークすることができました。英語には様々な勉強法がありますが、時間のない社会人が効率的にTOEFL高得点をマークするという観点では、ある程度完成された方法だと思います。

 

勉強会は1日完結型で約7万円と高額ですが、それに十分見合うと感じるほど、大量の教材と、その学習方法をレクチャーしてくれます。しかし、勉強会に参加したからといってすぐにスコアが上がるわけではありません。(Andy先生もそうおっしゃっていました)もらった教材をもとに、教えてもらった勉強方法でコツコツ演習を積むことが、結局一番の近道だと思います。

 

TOEFL対策各論>

Andy勉強会に参加することでもらえるTPO(中国語版のTOEFL練習キットのようなもの)の演習を中心に、コツコツ勉強することが基本戦略となります。以下は、私がセクション毎に実践した勉強内容です。

 

・Reading

英単語3800のRANK3を確実に暗記し、TPO演習(34回)と、Web TOEFLを受講。日本人はReadingで点を稼ぐことが高得点のためには必須。

 

・Listening

改善まで非常に長い時間がかかる。TOEFLは、リスニング力がないとWritingやSpeakingでも得点を稼ぎづらい試験となっている。(WritingとSpeakingの問題は、まずリスニングでお題を聞き取るところからスタートするため) TPO34回分を2周演習してもリスニングセクションが20点を超えなかったため、Web TOEFLを途中で履修。そこで本当の意味で単語1つ1つを意識して聞き取ることの大切さを知る。演習で聞き取れなかった単語1つ1つを聞き取れるまで、徹底的に聴き続けることが大切。

 

・Speaking

スピーキングは、そもそも日本人は30点満点中23点が限界だと言われている。従って、スピーキングの練習にそこまでエネルギーを注がない方が効率的。私はTOEFL勉強開始前から、レアジョブを定期的に履修していたので、たまにレアジョブをやった程度。

 

・Writing

これもAndy勉強会で教えてもらえるが、Micheal先生の添削を20回ほど受けた。また、Micheal先生の指摘により、自分は文法の補強が必要と判明したため、Micheal先生おすすめの「English Grammar in USE」にて演習も実施。

 

 

TOEFL対策まとめ>

上記の練習によって、常態的にスコア90台中盤をマークできるようになると、問題相性の良い時にブレークスルーして100に届くことがあります。TOEFLの得点は、運や相性の要素も強いです。得点結果に一喜一憂せず、コツコツ力を蓄えて頑張ってください

 

 

GRE対策

諸説ありますが、留学生のapplicationプロセスにおいて、GREはそれほど大学側から重視されていない印象があります。(多くの経験者からそう聞きました)なので、私はそれほど対策に時間をかけませんでした。

 

というのも、GREの英語は難しすぎて、対策しようがないのが正直なところなのです。(GREはネイティブの受験生が解く現代文や英作文という試験なのです)

GREの公式問題集を購入して、試験の形式に慣れる程度で十分だと思います。私は、MagooshというオンラインでGREの練習ができるサイトに登録して、問題演習を積みました。

gre.magoosh.com

  

レジュメ&エッセイ執筆

海外の大学出願において、レジュメとエッセイはセットで必ず求められます。レジュメは、これまでの自分の学歴や職歴を簡単にまとめたもの。エッセイは、なぜその大学やコースを履修したいのか、動機を説明する資料です。一見すると簡単に書けそうなものです。なぜなら自分について書けば良いだけなのですから。

 

しかし、海外の大学教員から見て「この人は、うちの大学に欲しい」と言われる内容である必要があります。つまり、海外の大学が、どのような視点で合格者を選定しているのかを意識して書く必要があるのです。また、レジュメに書いてある内容とエッセイの書いてある内容が、重複し過ぎていてもアピール度に欠けます。

 

普通に日本の学校に通い、日本で働いている社会人にとって、このような視点で自分のキャリアを見つめる機会はなかなかないと思います。そこで、多くの社会人留学志願者は、専門のカウンセラーにお金を払って、レジュメとエッセイの添削を受けています

 

日本にも様々な留学カウンセリングサービスがありますが、私が使ったのは、江戸義塾です。

www.edogijuku.com

 

私よりも先に留学した友人に教えてもらいました。

サービスは、標準パック10時間で約28万円。直接会ったのは2回だけで、その後はメールでのやり取りのみです。江戸義塾は、すぐに添削してフィードバックをくれるので助かりました。

 

江戸義塾は、エッセイを自分自身で考えさせるスタンスで、的確かつ鋭い質問を投げかけてくれて、質問に答えるうちに、エッセイができてくる感じでした。同様の流れでレジュメも作成しました。結局標準パックで、レジュメ、各校向けエッセイ、推薦状のアウトラインと添削まで完了できました。

 

 

推薦状の準備

大学にもよりますが、多くの大学は2〜3人が書いた推薦状の提出を求めます。そのうち少なくとも1人はアカデミックな推薦者であることが望ましいと言われています。

 

私は、理工学部時代の研究室の教授、早稲田MBA時代のゼミの教授、会社の留学経験ある上司の3人にお願いしました。幸運なことに3人とも留学経験があったので、全てご自身で英語執筆してもらうことができました。

 

進め方としては、レジュメとエッセイの骨子が固まったあと、どんな内容を推薦状に書いてほしいかを箇条書きにまとめて、各推薦者にお願いしました。

 

ポイントなのは、留学カウンセラーともよく相談して、レジュメ・エッセイと重複しない内容にすることです。推薦状を通してどんな強みをアピールしたいのか自分で整理してから依頼をすることが非常に重要です。

 

 

以上がざっと一般的な海外留学準備の内容になります。

次は、具体的なコンピューターサイエンスの出願校選定などについて、書こうと思います。

 

ではでは!